2020-08

二度目の生涯

目路の限りの オリムピツク そして 熱線が 平行に腹を裂く サヨナラ 大たわけだ 二度目だ わかってるのか これで二度目だぞ

物忌み

風にあたったのだった。 よこしまに憑りつかれたのだった。 泳ぐべきではなかった。 あんなにも黒い海で。

押し入れ

どうしてそこに 隠れているの そんなすきまに、砂漠みたいに そこに巣をつくるみたいに もう塵になるのに もうみんな帰るのに

通勤途中に見た光景

しましまの レインコートを着た魚 自転車に乗って坂道を滑る 雨を追いかけているのだ 黒雲は非情に去っていく 「どうせ、海にはもどれないのにさ」

失恋

ブドウの柄の 子供の毛布を 頭から被って 逃げていった ともだちとも よべない ともだち つれあいにも しそこねてしまった そうして二人とも 人生の三分の一を 無駄にしたのだ

無題

木の葉のほどの 遣りきれなさよ 夢のまま死に 死にも気づかず 頓着さえできず ただ ゆうぐれ 少しだけ 目が 良くなったようだぞ と 校舎の上の 惑星の かぼそい光を 指で押し潰し その次の日は もう来ない
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