あめをまてども あめをまてども 4 4.帰還 祖父の家の敷地には、囲いと言えるような囲いはない。門と言えるような門もない。ただ、なんとなく地面が茶色から好き放題伸びた草の緑に変わって、その草の葉の間に半ば埋もれている、車止めらしき出っ張り二つと、町内会が設置している防犯灯... 2022.09.22 あめをまてども小説
あめをまてども あめをまてども 3 3.高山印 酔っ払いが派手派手しい音を立ててグラスを落とした。 「おお、久しぶりにやりおったぞ」 ほれ、行け、と店長が背中を小突く。たすくは素早く雑巾を腰に挟み、モップと塵とりを手に取って、カウンターの後ろの隙間を縫って客のところ... 2022.09.04 あめをまてども小説