先達たち

多くの血と息が
わたしの戸口の前を
通り過ぎて行った

曲がり角の手前で
多くの血と息は
ひとつの点に吸われて
見えなくなってしまったが
わたしの耳には嵐が聞こえ
ひとつしかない部屋には
鉄の匂いが充ちていく

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