詩 失恋 ブドウの柄の 子供の毛布を 頭から被って 逃げていった ともだちとも よべない ともだち つれあいにも しそこねてしまった そうして二人とも 人生の三分の一を 無駄にしたのだ 2020.08.06 詩
詩 無題 木の葉のほどの 遣りきれなさよ 夢のまま死に 死にも気づかず 頓着さえできず ただ ゆうぐれ 少しだけ 目が 良くなったようだぞ と 校舎の上の 惑星の かぼそい光を 指で押し潰し その次の日は もう来ない 2020.08.06 詩
詩 さくら、さくら 花の上で釣り糸を垂れているのは耳のない男 去年まで国語の教師をしていた 美しい日本語で愛国を歌う わたしが花に見とれると ボンタンアメを雨のように降らす わたしは傘をさす ビニールにアメ色の染みがつく もう会いたくない、と告げ... 2020.04.02 詩