すっからかん

どうしようもない大風が
ひとつ ぴゅうと吹いて
生活も身代も
山へ飛ばされてしまった

鉢を伏せたような山だ
裸足で無心に駆けて
麓まで来たところで
ふいと 我に返り悟る
取り返すことはできないだろう

誰かが靴を恵んでくれた
足首まである外套も
小さな風が巻いて足が浮き上がり
忙しなく宙を泳いで
せめて 新しい執心があれば

コメント

タイトルとURLをコピーしました